2012年5月10日木曜日

Newsletter 6-5 Japanese


 新事実:(ヴァージン)ココナッツオイルは糖尿病のリスクを減らす!

反対派の人々が本研究の成果を、(水素化?)ココナッツオイルの使用に反対する証拠として指摘する理由!

 

糖尿病、肥満の人にとって良い知らせです。新しい研究により、ココナッツオイルを豊富に含む食事を摂る事によってインスリン抵抗性(インスリンに対する組織の感受性・反応性が低下し、インスリンの作用が現れにくい性質)を下げ、過剰な内臓脂肪の蓄積も抑えられる事が実証されました。

一方残念なことに、脂肪全般に否定的な人々は、この研究成果を「ココナッツオイルは有害で、肝臓病の原因になりうる。」事の証拠であると指摘しています。

シドニーのガルバン医科学研究所のナイジェル・ターナー博士と共同研究者たちは、脂肪の代謝とインスリン抵抗性について2つのグループに分けたネズミを使って比較しました。

1つのグループにはココナッツオイル(中鎖脂肪酸を豊富に含んでいる)を与え、もう1つのグループには欧米で日常的に使用されている長鎖脂肪酸をおもに含んでいる脂肪を与えて、食事中の脂肪の割合を総カロリー量の4560パーセントとして、比較しました。

ココナッツオイルを与えたネズミはインスリンをより敏感に感受し、インスリン抵抗性が下がり、脂肪の蓄積も少ないという事が示されました。

この研究の成果は糖尿病に関する国際学術誌に掲載されています。 糖尿病ジャーナル。 (文献1参照)

この実験に使用されたココナッツオイルの有益な効果は、中鎖脂肪酸に起因するものです。つまり、中鎖脂肪酸がインスリンの作用を向上させインスリン抵抗性を下げる事が示されたのです。そしてインスリン抵抗性こそが2型糖尿病の根本的な原因です。 (糖を分解する機能をもつインスリン自体が分泌されない事と、インスリンが分泌されているのに糖を分解する機能が障害される性質であるインスリン抵抗性の2つが複合的に働くことが糖尿病の原因であると言われています。)

また、この研究のもう一つの成果として、糖尿病の強力な危険因子である肥満も、ココナッツオイルの使用によって軽減できる可能性がある事が示されました。


不安異なるタイプの

中鎖脂肪酸は脂肪細胞に格納されるよりもむしろエネルギーを生産するために使用されます。 ターナー博士は「ココナッツオイルなどに含まれる中鎖脂肪酸は、私たちが日常食用油として使用しているものとまったく異なるふるまいをする、大変興味深いものです。動物性脂肪に含まれている長鎖脂肪酸と異なり、中鎖脂肪酸はミトコンドリアに入り込める程に十分に分子が小さいので、ミトコンドリアでエネルギーに変換されます。」と言っています。エネルギーを生み出す過程で内臓脂肪として格納・蓄積される脂肪の量を減らすだけでなく、インスリンに対する細胞の感受性も向上するのです。

この研究成果は、健康的な食事の中にココナッツオイルを取り入れる事を強力に支持し正当化するものです。

 しかしこの研究は一方ではココナッツオイルを賞賛しつつも、他方ではココナッツオイルを批判するものでもあります。

インスリン抵抗性を下げ、内臓脂肪蓄積を改善するにもかかわらず、ココナッツオイルを与えたネズミの肝臓では、脂肪性沈着物が発生しインスリン抵抗性が上昇しました。 「残念ながら」と、ターナー博士は注意を発し、「中鎖脂肪酸の欠点は、肝脂肪をつくりあげてしまう事です。中鎖脂肪酸を減量セラピー(治療)に取り入れるときはこの重大な事実を考慮しなければなりません。」と言っています。

一旦公開されると、この研究成果は新事実としていたるところで取り上げられました。

この研究は、ココナッツオイルがインスリンの働きと内臓脂肪に対して有効であるという事と、脂肪肝が発症する危険があるという警告の両方を伝えるものとなりました。

ココナッツオイルに批判的な人々はすぐに反応し、肝臓に脂肪が溜まり過ぎれば肝機能を損なうと批判しました。そのオイルに他にどんなに良い効果があろうと、肝臓に重大な被害が発生するようなオイルは使ってはならない。そして、ココナッツオイルを食に取り入れていた人々もこの批判を聞いて「ココナッツオイルは健康に良い」という考えを変え始めました。

 この研究は明らかに自己矛盾しています。

ココナッツオイルが、インスリン感受性を向上させ(インスリン抵抗性を下げ)内臓脂肪の蓄積を減らす効果があるにもかかわらず、肝臓ではインスリン抵抗性を生じ過剰に脂肪を沈着させるというまったく逆の効果がなぜ起こりうるのでしょうか。これ以外の研究でも中鎖脂肪酸は内臓脂肪を減らすという結果が出ています。それらの研究の一部では、肝臓での脂肪沈着は減ったという、この研究とは反対の結果が出ています。(文献2-5参照)

また他の研究では、中鎖脂肪酸は、脂肪肝を発症するような毒素にさらされたとき、毒素から肝臓を守るという結果が出ています。(文献6-7参照)


不安うつ病のハーブ

この研究以外のすべての研究結果が中鎖脂肪酸は肝脂肪の沈着から肝臓を守るという事を示していたとして、なぜこの研究では肝脂肪沈着という結果が出たのでしょうか。何か明らかに抜け落ちている事があります。

 この研究で、ココナッツオイルを与えたネズミの肝臓を検査したとき、沈着していた脂肪の95%は長鎖脂肪酸で、中鎖脂肪酸ではありませんでした。これらの長鎖脂肪酸はどこから来たのでしょうか。

ココナッツオイルの成分中、約64%は中鎖脂肪酸と短鎖脂肪酸です。残りの成分が長鎖脂肪酸でその一部は不飽和長鎖脂肪酸です。

実はここに問題があるのです。この研究成果を知らせるニュースの中にも、またこの研究の要約の中にさえも、研究者がこの研究に使用したココナッツオイルのタイプが普通のココナッツオイルではない事が言及されていなかったのです。研究論文全文を読み通し、実験工程の記述に目を通すと、この実験には水素化されたココナッツオイルを使用した、と書いてあります。これで矛盾の理由がはっきりしました。

 不飽和脂肪が水素化されると、飽和度が上がります。この過程で「トランス脂肪」と呼ばれる人工的な飽和脂肪が生成されます。この人工的飽和脂肪は天然の飽和脂肪とは異なり、多くの健康問題を引き起こす事が分かっており、その中にはインスリン抵抗性や脂肪肝の問題もあります。

水素化された油脂が脂肪肝を引き起こすことはずっと昔から知られていました。(文献8-9参照)

それは大豆、トウモロコシ、ココナッツ、、、とオイルの原料の種類には関係ありません。水素化油脂はすべて肝臓の脂肪沈着を引き起こします。水素化されたココナッツオイル中の長鎖脂肪酸が、この研究でネズミの肝臓に詰っていたものです。そして総カロリー量の45~60%というオイルの割合を非常に高くした条件でこの実験が行われた事も忘れてはなりません。ネズミたちは大量の有害なトランス脂肪を与えられ続けたのです。

 この研究は、水素化されたココナッツオイルを使って実験を行うと悪い結果が出る事を示す、よい実例です。この研究を行った人々は水素化ココナッツオイルを使用すると天然のヴァージンココナッツオイルを使用した場合とまったく異なる結果が出るという事実を無視しているように思えます。

研究者が水素化ココナッツオイルを使用しているにもかかわらず、この研究成果は大変興味深い事を含んでいます。それは水素化しても傷つかなかったココナッツオイル中の中鎖脂肪酸がトランス脂肪酸の悪影響に勝り、体全体の脂肪の沈着を防ぎ、インスリン感受性を保ったという結果です。しかし、トランス脂肪の悪影響を完全にブロックする事はできず、肝臓に影響が出ました。


votorol痛み

 いまだに研究者の多くは天然の飽和脂肪と人工的に生成した飽和脂肪の違いを認識も理解もしていません。そのため、水素化されたココナッツオイルが実験に使用される事がよくあります。通常、研究論文のどこかに水素化オイルを使用したという事は記されています。しかし、年代の古い研究論文には、この事実は記載されていません。ですからココナッツオイルの負の影響を報告している研究に対しては注意する必要があります。今回挙げた研究論文のように、事実を発見するためには、全体を読む必要があるかも知れません。

ですが、ほとんどの人々は、論文を詳細に読み込んで内容を追跡するのを面倒に思いやらないのです。おそらくはニュースリリースや論文の部分的抜粋から取材した人の解釈を鵜呑みにする方を好むのです。

研究上の重要事項でない限り、水素化脂肪を使用して実験を行った事が報告されない事が多いのは、注意すべき重要な事実です。この記事で説明した事も、「ココナッツオイルは体に悪い」という「神話」がずっと流され続けた、理由の一例なのです。

この研究に関するたくさんのニュース記事がインターネットで普及してから、ココナッツオイル不支持層は、ココナッツオイルその他の飽和脂肪酸を使用する事は危険だという証拠として「脂肪肝」の問題を強調しました。しかし、ここで述べた事こそ事実であり、今やそれを理解した読者の皆さんはそのような記事を見ても惑わされる必要はありません。

 Tonnyの一言:

この記事の最重要ポイントは、ヴァージンココナッツオイルとココナッツオイルはまったく異なる効果を持つ別のオイルだという事でしょうか。一般にココナッツオイルとして売られている安価なオイルには、この記事で指摘があったような「水素化」の問題がある場合が多く、しかも製造上の事なので私たちには「見えない」やっかいな問題です。対策は、ホンモノを自身で体験して覚える事でしょうか。

それにしても、「水素化」ココナッツオイルが脂肪肝の原因になったというのは注意すべき事実ですね。

参考文献

1Turner, N., et al. 筋肉細胞のミトコンドリアの酸化許容能力の強化、インスリンの作用の改善、などに関する脂質の種類依存性。:中鎖脂肪酸の強力な組織特異的効果について。 糖尿病ジャーナル2009; 58:2547-2554

2Lieber, C. S., et al NASHを持つラットに対する中鎖脂肪酸トリグリセロールの有効性vs毒性について。 肝癌ジャーナル2008; 48:318-326


3Baldermann, H., et al  超音波定量による、LCTまたはMCT/LCTを含む乳化脂肪を与えた場合の肝臓の形態変性に関する研究。 JPEN Parenter Nutr 1991; 15:601-603

4Nosaka, N., et al 健常者の血清リポタンパク質および生化学的パラメータから観察された中鎖脂肪酸トリグリセロールによる食事療法の効果。 Biosci Biotechnol Biochem 2002; 66:1713-1718

5Romestaing, C., et al 長期に渡る飽和度の高い脂肪食の摂取がWistarラットのNASHの原因とはならない事に関する研究。 Nutr Metab 2007; 4: 4.

6Mak, K.M., et al 脂肪分化関連タンパク質が、ラットのアルコール性脂肪肝において信頼性の高い脂質マーカーである理由。 Alcohol Clin Exp Res 2008; 32:683-689

7Lieber, C. S., et al長鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸の肝代謝の違い:アルコール性脂肪肝の発生における脂肪酸の鎖長の役割。 J Clin Invest 1967; 46:1451-1460

8DegraceP., et al トランス- 10、シス-12リノール酸を与えたC57BL/6Jマウスのポリ脂肪酸トリグリセリドをベースとした脂質過剰分泌と脂肪肝の関連について。 FEBS Lett 2003:546:335-339


9Tetri, L. H. トランス脂肪および高加糖コーンシロップ溶液を与えたマウスの重度のシス型肝炎の発症について。 Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol 2008; 295; G987 - 995

 



These are our most popular posts:

【age推奨】新型インフル対処法Q&A / ニュース速報+(ニュース)-2 ...

【age推奨】新型インフル対処法Q&A / ニュース速報+(ニュース)-2ちゃんねる過去ログ 倉庫. ... 主に寄生虫を殺すため。また、加熱しても食中毒を ...... 発症後2日間はずっと 頭痛の痛みに耐えながら横になってた。 痛みで動け ...... : seiketu.co.jp/ souji/item/alcohol.htm アルコール ... 先ほどの「感染対策委員会」での決定事項。 1. GW中 ... read more

お酒飲みさんに ~肝臓にいいサプリ・二日酔い対策サプリと健康診断の ...

2011年11月1日 ... 連れ合いの仕事の疲れやストレス軽減と健康維持のため、私はインナービューティ・ アンチエイジングのために、美容・健康・脳にいい健康食品や .... しばしば「ウコンは肝臓 によい」と言われているものの、肝疾患患者への投与は推奨されておらず、状態を改善 させるどころか、死亡例(2 ..... 紅麹の副作用と安全性,注意事項 ... これは、ガン細胞を いち早く見つけて殺すガン細胞退治の精鋭部隊で、紫イペはこのキラー細胞の働きを 活発にする。 .... 腰痛や肩こり、生理痛など、いろいろな痛みに広く用いられる ... read more

糖尿病性ケトアシドーシス

オススメ : 最高の自動車ローン オンライン看護学校 あまりにも殺すために、若い. 7月1 日, ... 免責事項: この記事は、健康アドバイスを提供することを意図し、一般的な情報 のみを目的としていますされていません. 常に医療 .... 余談しびれから, うずき, あなたが 最終的にためにコントロール不良の糖尿病があることをあなたの手足のと痛み, インポテンツでも問題になることが. SO ABC S ... あなたの血糖値が高い場合, 医師 によって推奨されているようにしてインスリンを取る, し、指示に従ってあなたの血糖値を 再確認. あなたの ... read more

解毒剤、キレート、薬物リハビリ、アルコール中毒。 - T50.6 - ja

背中の痛み、坐骨神経痛、腰痛。 運動不足。 ... 私は仕事のために自分自身を殺す。 証言。 ... 毒をヘビ、クモ、特定の種によって生産に対抗するために使用することができ ます抗毒素この結果、およびその他の悪意に満ちた動物。毒の数は、咬合 ..... を抑止 として推奨されていません ... 急性アルコール中毒は、酩酊と同義が、コンテキスト事項 です。 read more

0 件のコメント:

コメントを投稿